もう一つの Pinterest のハナシから考える platformer としての agency

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毎週 ITPro にコラムを書かせて頂いて 2 年半あまり。週に 1 回のコラムで書くハナシは、ココではあまり書くつもりは無かったのだけれども、ちょっと “番外編” というか、+α 的なモノとして。

今週、ITPro で、こんなコラムを書いてみた。

SNSで始まった「マーケティング基盤」への進化

ココで言及しているのは “Publicis と Facebook のハナシ” と “Pinterest のハナシ” 。ちなみに、Pinterest のハナシと言っても、日本で、どうこう言われてるハナシじゃなくって。

ちなみに Pinterest 周りで、日本で今語られているハナシに関しては、正直あんまり興味が無いというか、今後、それほど大きく何かを生み出すようなコトにはならんのではないかなぁ…、と思っていたりするわけで (あくまでも、個人の意見だけれども)。実際のトコロ、日本に関しては「事業拡大のためのコンサル」、「(Pinterest を) 使ってもらうための啓発活動や PR 活動」、「広告主や媒体社に対する活用提案」とか、そういう活動が出て来るというコトらしいけれども、ソレって Facebook でも同じようなコトがあったのを思い出すわけで。

何よりも、日本で今後、どういう展開になるのか、とか、そもそも Pinterest 自体、日本で積極的に使われるようになるのか、というハナシはさておき、個人的には Pinterest 関連でインパクトがあるハナシといえば、コレだと思っている。

Pinterest Rolls Out A New “Business Insights” API To Select Marketing Technology Companies

日本語訳が出ていないので、是非英語で読んでいただきたいのだけれども。要は、Pinterest で使える “Pinterest Analytics” のようなコトができる (というか、多分まるで同じ情報を拾える) “Business Insights” という API を、一部の Marketing Technology Company に対して使えるようにした、というハナシ。

ただでさえ Pinterest って、API の公開に関しては慎重なイメージがあっただけに、コレは結構大きなハナシじゃないかなぁと思うわけで。だって自分の Account や Board のパフォーマンスを分析できるって、少なくとも企業がマーケティング的な活用する上では must なモノだし。しかも、3rd. Party 製のツールに Pinterest Analytics の機能が実装されるというコトは、例えば Pinterest と Twitter と Facebook のパフォーマンスを並べたり掛け合わせたりしながら分析できるような機能が、どこかからリリースされちゃうんじゃないの? というコトまで考えられちゃう。こうするコトで、いわゆる Analytics 周りを充実させるというコトは、今後は広告にかなーり大きくシフトしてくるコトになるんだろうなぁ、と思う。こういうシフトを drastic にできるのが、いわゆる platformer の強みなのかもね。

こういう動きが出てくると、ユーザー数がそれなりにあれば、結構面白いかもなぁ、と思うわけで。実際、U.S. とかだと、コレはかなーり大きいと思う。ただでさえ、結構なユーザーがいて、利用している企業もたくさんあるし。もちろん日本は “ユーザー数がもっと伸びてくれれば…” というハナシになると思うのだけれども、それこそ、ソコは「事業拡大のためのコンサル」とか「啓発活動や PR 活動」に期待しようというコトなのかもしれない (いや、ホントに期待しているのよ)。

で、こういったハナシを考えながら “Publicis と Facebook のハナシ” を考えると、コレもすごくインパクトあるんじゃないかなぁ、と思えてくるわけで。今回のハナシで Publicis は “Facebook のユーザーデータにアクセスできる” とか “Instagram 上の広告 product 製作支援目的で Facebook の dev と直接コンタクトできる” というコトができるといわれている。コレってつまり、agency が platformer の一部になるというコトを意味するわけで。

で、Publicis の何がすごいかって、 “SNS × 広告” をきちんと monetize するために、自分が platformer (というか、その一部) になるというコトを選んだという点。実際、コレで得られるイニシアチブはすごく大きいと思う。これまでだったら、Agency として、色々な活用の方法を提案しつつ、広告主に「もっと使ってよ」と働きかけたりしていたんだろうけど、ソレよりも platformer として動いた方がいいという判断なんだろうね。こういう動きを見ていると、改めて “枠売り” の発想じゃあ、もう、しょうがないんだろうなぁと思うわけで。

こうやって見ると、海外の Agency の動きって、drastic だよなぁ、というのをひしひし感じるのだけれども、そういえば、この一連のハナシって、あんまり日本の業界内では語られてなかったかもなぁ、と思ってもいて。この微妙な温度感の違いが、少しだけ気になるのです。

「ディスプレイ広告とネイティブ広告の “マリアージュ” 」だそうで。

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そういえば、先週ちょっと気になる記事を見つけた。

L’Oreal targets ads based on hair colour in online photos

ちなみに、AdAge にも出てる、というか、こっちを読んでおいた方がいいかも。

http://adage.com/article/cmo-strategy/l-oreal-targets-ads-based-hair-color/293390/

どうやら、L’Oreal が、publisher 側のサイトに掲載されている女性の写真の髪の毛の色を判別して広告を出す、というようなコトを始めたらしい。

で、GumGum の in-image ad platform を使って広告の配信をしているというコトなんだけど、要は Publisher 側のサイトに金髪の女性が写っている写真があったら、ソコに対してヘアカラーの広告を重ねて出す、という感じのモノ。

GumGum の CEO である Ophir Tanz サン曰く、

“I think we’re a marriage between native advertising and display”

というコトで、ソレっぽく言うと「ディスプレイ広告とネイティブ広告の “マリアージュ” 」という感じになるのかなぁ、と。

まぁ、こうなると、どれが広告で、どれが広告じゃなくて…、というのが、ますますわからなくなってくるよなぁ…。とはいえ、一方で「ちょっと面白いかも」と思う自分もいるわけで (このへんは “職業病” なんだろうけど)。

ソーシャルログインって使われているようで意外に使われていないかもしれないハナシ (U.S.のハナシ)

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U.S. のハナシ。SNS 等の ID、パスワードを使って他のサイトの認証まで行う仕組みであるソーシャル ログイン。実は、コレがあんまり使われていないらしいというハナシ。利用者じゃなく、サイト運営側で。

Users Receptive To Social Logins, Marketers Slow To Adopt Them

元ネタは、最近発表されたばっかりの Forrester Research のレポート。

Brief: Use Social Login For More Than Just Fast Registration

例によって、有償のレポートなので、コレについて書かれた別な記事を読んで…、というハナシになってしまうのだけれども、要点をピックアップすると、こんな感じ。

Some studies, in fact, show that over half of the 90% of consumers who encounter social logins use them to access various Web sites and services.

つまり、消費者の 90% はソーシャル ログインが使えるサイトに接触したコトがあって、そのうち半分以上が、そのソーシャル ログイン機能を使っている、という感じ。

ところが、一方で企業、というかサイト運営側の方では、実はあまりソーシャル ログインを活用していない、というか実装していなかったりするらしい。

Only 17% of the digital marketers we surveyed currently offer social login on their Web sites

だそうで…。つまり、調査してみたら、自分たちの運営しているサイトにソーシャル ログインを実装している、と答えたデジタルマーケターは、17% しかいなかったと。さらに、

Over half have no plans to use social login.

というコトで、半数以上は、現時点で計画していない、という状況らしい。

で、コレに対して、この調査をまとめたアナリストの Kim Celestre サンは、

shared skepticism of social login’s value to a broader social marketing strategy

つまり “ソーシャル ログインの value に対して懐疑的な見方が広がっている” と指摘してたりする。

確かに諸手を挙げて賛成、というわけにはいかないと思うのだけれども、ソーシャル ログインって、上手く使えば、すごく役に立つのに、と思っていたりする。実際、この Kim Celestre サンも、

“Digital marketers need to look beyond the obvious benefits of social login as just a fast registration tool,” Celestre said. “Rather, they should think about social login as a way to tap into individuals’ rich social profile data that enables personalization of content and marketing campaigns.”

上記のように、単に (ユーザーの) 登録プロセスを簡易化させるというメリットだけではなく、もっと進んだ活用を見据えるべきだというふうに指摘していたりする (実際、簡易化だけでもすごくメリットはあると思うのよね。少なくとも ID/Password を忘れたコトで離脱してしまうユーザーの率を低くするコトはできるだろうし)。

実際、上記の quote に言及されているように、ソーシャル ログイン経由で登録したユーザーの (SNS 上に登録してある) プロフィールやデータを活かして、コンテンツやメッセージのパーソナライズをするというコトができるようになってくるわけだし。そういう仕組みだって、既に色々とあったりするわけで。

Digital Marketing 系のモノとか、特に、そうだと思うのだけれども、ツールとか仕組みって、機能そのものもさることながら “どうやって活用するか” という、いわばセンス的なモノがすごく問われてくるなぁ、と改めて思うのです。当たり前のコトなのだけれども、考えれば考えるほど、使いこなせるわけで。

男性と女性でSNSやモバイルの使い方が違うというのを表したインフォグラフィック

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なんか、気付いたら、また infographics のハナシになってしまったのだけれども、ついでに、こんなのを見付けた。

How Men and Women Use Mobile and Social Media Differently (Infographic)

男性と女性で、SNS への関わり方とか、モバイル (スマホとか) の使い方って、どう違うのか、というのを表してみたモノらしい。一応、元になっている情報が Pew Research Center のInternet Project Survey 2013 と、Nielsen Global Survey 2013 と、同じく Nielsen の Q4 2013 Cross-Platform Report と、ExactTarget の 2014 Mobile Behavior Report だっていうから、多分、ソレほど胡散臭い、というか内容的に怪しいモノじゃぁないと思うのだけれども。

男性と女性で、SNS を使っている理由に、どんな違いがあるのか、とか、そういうデータはもちろんのこと、 “Online Brand Interaction” という部分が結構面白かったり。

たとえば「クーポン等の QR Code をスキャンするのは、どちらかと言うと男性の方が多い」とか。あと「女性の方が、企業 (ブランド) のページのファンになったり、アカウントを follow する傾向にある」とか、でも「ソーシャル メディア上の広告や、モバイルのテキスト広告などには反応しづらい」とか、そういうのがまとまっていたりする。

まぁ、個人的には「そんなの、男性でも女性でも、あまり関係ないんじゃないかなぁ…」と思っていたりもするし、よく見ると「ふーん…」となるような感じのデータばかりかもしれないけれども、ちょっとしたハナシのネタ程度にはいいかもしれないと思うわけで。

Showrooming と Webrooming

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ゴールデンウィーク明けくらいに、ずっと連載をさせて頂いている ITPro のコラムの方で、Deloitte Digital が発表したレポートについて言及してみた。いや、コレが結構面白い、というか非常に示唆に富む内容だったので。

O2Oは次のフェーズへ、実店舗での購買行動の変化が呼び水

コレによると、「2013年、米国内における実店舗による売り上げの36%は、デジタルの影響を受けたものである」なんてあったりする。つまり買いたい商品の詳細情報を調べてみたり、ほかの商品と比較検討してみたり…、といった、いわゆる情報収集や意思決定をするために、オンラインを活用するという感じ。

最近 (いや、そんなに最近でもないか…) だと、こういう動きを “Showrooming” に対して “Webrooming” と呼んでいたりする。自分の足で店内を物色して回るのではなく、web 上で物色するから Webrooming。ちなみに Showrooming は、実店舗で、モノを見た後に (この場合) Web 上で買うというモノ。

で、今回 Webrooming に関して、U.S. のリテール系のマーケティング会社の、Interactions というトコロが、色々と調査をした結果が公開された、というハナシが出ていた。

Mobile Shoppers Still Heading to the Stores

ちなみに、Interactions から出ているプレスリリースがこちら。

WEBROOMING NOW POPULAR AMONG 88 PERCENT OF SHOPPERS

要はインターネット ユーザーであり、shopper でもある消費者の 88% は、オンラインで商品の情報をあれこれと調べて、最終的には実店舗で買っちゃう、つまり、Webrooming をしているというハナシ。で、この Webrooming でやっているコトというのが、

  • 最安値の検索 : 75%
  • 商品の比較検討 : 72%
  • 商品詳細情報の検索 : 71%

というコトらしい。たしかに “最安値の検索” なんて、Webrooming ならでは、というコトだろうね。自分の足で最安値で売っている店舗を探し回るにしても限界があるわけだし。

で、一方 Showrooming、つまり実店舗で色々と見て回って、Web で買う、というコトになると、一番多かった回答が “自分で直接商品を触ってみたい” というモノ。当たり前か…。後は、こっちにも “最安値の検索” ってのがあったりして、ソレはソレでちょっと驚いたのだけれども。そして “店員にあれこれと訊く” というのもあったりする。

あと面白かったのが、”オンラインで買い物をする時の上限金額” という質問。

上限金額を $250 よりも低い人が、全体の 70% 以上いて、ソレより高かったら実店舗で買っちゃう、というコトらしい。ちなみに、上限金額 $25 で、ソレ以上は実店舗で買う、という人も 20% くらいいたり。

あと、これだけ E-Commerce があちこちで利用されているとはいえ、30% 以上の人は、オンライン上でクレジットカード情報等のやり取りをするコトに不安を感じているというのがわかったり。あるいは、どんなモノが実店舗でよく買われているのか、というのがわかったりと、あらためて現状をざっくりと把握するにはいいデータかもしれない。

インフォグラフィックとビジュアルジャーナリズム

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イギリスの BBC が、毎日 infographics を作って、ソーシャル メディア上で share するというハナシ。

BBC to launch daily infographics shared on social media

5/19 から毎日、マジメなニュースなども含めて、幅広いテーマで 2 つの infographics を作って、ソレをまず Twitter や Pinterest で share して、で、一週間分をまとめて BBC の web サイトで紹介するというようなコトをするらしい。こういうトコロできちんと Pinterest を使っていくあたり “きちんとコミュニケーション設計ができているよなぁ…” と思うわけで。

コレを考えたのは、BBC News の “editor of visual journalism” な方らしい。もともと、(BBC のサイトを訪れる) たくさんのモバイル経由のユーザーのために、今までの traditional な platform と同じようなコトはできないか…、というコトで考えたみたいで。

で、なんで infographic かというと、こういうユーザー層へのアプローチに際して出て来る 3 つの課題に応えられるからだというコトらしい。その 3 つの課題が、

  1. Distinctiveness (独自性)
  2. A modern and lively way to treat news stories (ニュースを伝える上での鮮烈かつ現代的なアプローチ)
  3. An aid to understanding (わかりやすさ)

というモノ。

“ビジュアル ジャーナリズム” ってコトバ自体、それほど、あちこちでたくさん語られていないようなイメージがあるし、このコトバから想起されるのって、どうしても写真や映像になっちゃいがちな感じもすると思うのだけれども、コレってまさに “ビジュアル ジャーナリズム” だよね、と思ったしだい。

結構、BBC の “visual journalism” って色々なコトをやっているようで、日本でも紹介されてた “The secret life of the cat” も手掛けてる。

飼い主がいない時のネコの行動を24時間密着追跡するとこんな感じになる

こうやって見ると、BBC に限らず、海外のテレビ局って、ものすごくソーシャル メディア含めて、ネットの使い方が上手だなぁ、というのを改めて感じるわけで。そして、合わせて “日本でも、もっと色々と考えられるんじゃないのかなぁ…?” と思ったり。

Human Error に気を付けよう

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日本では、あまりハナシを聞かないのだけれども、海外だと、プロ スポーツの業界って、マーケティング活動において、デジタルの活用が積極的に行われているように思える。ソレもチーム単位というだけではなく、リーグ全体、たとえば NFL だったり MLB だったり NBA だったり、というカタチで、みんなで新しい試みを行っているような感じ。

Web サイトだけではなく、メールやら SNS やらを駆使して、ファン獲得や、チケット/グッズ販売、その他のマーケティング活動を、それこそ、まさに “Data Driven” なカタチで行っているのだけれども、先日 NBA の Golden States Warriors では、こんなコトが起こったらしい。

Warriors Make Glaring Mistake in Email to Season Ticket Holders

コレ、NBA Playoff 1 回戦のハナシなのだけれども、Golden States Warriors と Los Angels Clippers の戦いは第 7 戦、つまり最終戦までもつれ、結局 Los Angels Clippers が競り勝ち、通算成績 4 勝 3 敗でカンファレンス準決勝に進出。そして、Golden States Warriors は、監督の Mark Jackson を解任…、というコトなのだけれども、Golden States Warriors から配信されたメールのタイトルが、 “Warriors Beat L.A. in Game 7; Exclusive Round 2 Pre-Sale Information” だったというハナシ。

つまり負けちゃったのに “Warriors が第 7 戦で L.A. に勝利。会員限定第 2 ラウンドのチケット前売り情報” 的なタイトルのメールを、ファンに対して配信してしまったわけで。で、しかもメール本文は “監督解任のニュース” だったらしい。元記事のタイトルに “to Season Ticket Holders” と書いてあるから、ファンのごく一部だと思うのだけれども。

どんなに色々な技術やらツールやらを駆使しても、Human Error って、どこかに必ず発生する可能性があるから、気をつけようね、というハナシ。このハナシとは違うのだけれども、マーケティング活動がマスからセグメント、そしてパーソナライズという方向に向かっていくにつれ、コンテンツだったりメッセージだったりというのも合わせて細分化されていくから、比例して Human Error ってのも起こりやすくなってくるのかなぁ、とも思うわけで。

ほとんどの消費者は、ソーシャルメディア上で、企業のマーケターが考える通りの反応をしていないというハナシ。

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ちょっと前に、ANA (Association of National Advertisers = 全米広告主協会の方ね) が出した、ソーシャル メディアに関しての調査が結構面白かった。

Infographics: 2014 Social Media Engagement Survey

この調査データ自体は、ANA の会員社限定での公開になっているのだけれども、Infographics の一部が一般にも公開されているので、ソレを見てみるだけでもいいかもしれない。

コレは、今年の 1 〜 2 月にかけて、ANA が会員企業のマーケター 91 人、そして U.S. 国内の約 1,000 人の消費者を対象に、特にソーシャル メディア周りに関して、あれこれと調査を行った結果をまとめたモノ。 (一般公開されている Infographics には書かれていないけれども) よく読むと、調査に回答した会員企業のマーケターの平均業務経験年数は約 14 年となっているから、あまり若手はいないのかも。さらに全体の 60% 以上は部長職以上だというから、ひょっとしたらあんまり現場に出ていないヒトの回答かもしれないけれども。

で、この Infographics の一番目は、要は企業が、どんなソーシャル メディア アカウントを持っているかというモノ。こうやって見ると、やっぱり Facebook が一番多く、続いて Twitter。そして YouTube がきて、LinkedIn が続くという、ある程度予想された流れ。なんだかんだで LinkedIn って結構使われている (とはいえ、ユーザー数の伸びに鈍化が見られ、株価を下げているというのは、前のエントリーにもあったりするのだけれども)。

まぁ、このあたりだけだったら、どこにでも見られる普通のレポートっぽいのだけれども、面白いのは、企業のマーケターが考えているコトと、消費者が考えているコトのギャップが見え隠れする部分。例えば、2 番目の “Fun & Games Infographic” というのを見ると、よくわかる。

コレ、86% の企業が、自分たちは “Fun & Interesting Content” を投稿していると言っているのだけれども、実際に消費者側からしてみれば、”Fun & Interesting Content” で、企業とつながっている (つながっていようとしている) と考えているヒトは 36% くらいしかいないというコト。ひょっとしたら、”軟式アカウント” 的な感じで、一生懸命ユーザーとコミュニケーションを取っていても、ソレで本当につながっているユーザーは自分たちが思っているよりもずっと少ないのかもしれない、なんてコトを思ってしまうわけで。

じゃぁ、実際のトコロ、消費者は一体何を求めているのかというと、一番多いのが “Send coupons/free products” という一番わかりやすい回答。ちなみに 70% くらい。あとは、”Have contests/requests” とか、そういう感じ。なんというか、”そのまんまじゃん” という感じ。

あとは企業のマーケター側の 72% が “their social audience is more likely to buy”、つまりソーシャル メディア上でつながっているユーザーは、よりモノを買ってくれる (ハズだ)、と考えているのだけれども、実際消費者側から見ると、ソレは 34% 程度だったりするとか。

まぁ、おそらく企業のマーケター側にいらっしゃる方々も、いざ自分が消費者側になったら、同じようなコトを考えるのかもしれない…、とは思うのだけれども、実際施策などに落とし込むと、なかなか上手くいかないのかも (もちろん、自分にも思い当たるコトは多々あるわけで…)。 時々、こういうレポートで、現実を直視する、というのもいいのかもしれないね。

日本も U.S. もあんまり変わらないような気がする、マーケティング活動におけるソーシャル メディアの立場というか位置付け

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Forrester Research といえば、U.S. の独立系の tech な調査会社であり、いわゆるソーシャル系をはじめ、デジタル マーケティングに関して非常に強いトコロ、というのは、(少なくとも、この blog を読まれている方々には) あえて記すまでもないとは思うけれども、どうやら、ココが最近 “Benchmark Your North American Social Marketing Efforts” というレポートを出したらしい。

Benchmark Your North American Social Marketing Efforts

もちろん、Forrester が出しているレポートなので、誰もが自由に読めるわけではなく、当然おカネを払うわけだが ($499 だって)、中身はすごーく面白そうだなぁ、というのを、この記事で知ったしだい (つまり、自身も買ってはいない…)。

Marketers Lack Social Budgets, But Investments Growing In 2014

どんなレポートなのか、その中身について、ざっくりと書かれているのだけれども、タイトルにもあるように、North America (特に U.S.) では、今、ソーシャル メディアって (マーケティング的に) どうよ? 的なハナシ。

たとえば「U.S. のソーシャル メディア担当者が、業務として行っているソーシャル メディア関連のタスクは平均で 7.5 ある」というような、いわゆる全般的なデータをはじめ、色々と現場の様子が垣間見えるモノもあったりする。

見てるとなんとなく「日本でも U.S. でも、あまり変わんないのね」的なモノを感じたり。たとえば「Twitter とか Facebook への投稿って、正直効果があるのか見えない、というか多分効果出てないのかもしれないけど、一応やってる (らしい)」とかね。どちらかと言うと、Twitter や Facebook 使うよりは、YouTube 使って動画コンテンツを増やしたりとか、”Branded Blog” を展開する方が、まだ結果に満足しているらしい。ちなみに、そういった “活用企業の満足度” として LinkedIn が結構高かったりするのは、やはり U.S. らしいという感じ。

あと興味深かった、というか「あー、やっぱり日本だけじゃなくて U.S. も変わらんよね」というハナシとして面白かったのが「回答企業の 28% が、”昨年 (2013 年) ソーシャル メディアに対して予算を取っていなかった”」というハナシ。ちなみに 55% の企業は予算を確保していたけれどもマーケティング予算の 10% 未満程度だそうで。まぁ、マーケティング予算の “10% も” ソーシャル メディアに対して確保している企業が日本にどんだけあるんだろう…、なんて思ったりもするけれど。

ただ、さすがに今年、もとい 2014 年は、どこの企業も多少は予算を確保するらしく、77% の企業が新規で予算を確保するなり、これまでの予算を増額させるなり、というコトをしているようで (ひょっとしたら、ただ「増やす (or 新しく確保する)」って言っているだけなのかもしれないけれども…)。

でも一方で、ソーシャル メディアに対する予算を対前年比マイナスにする企業もあったり。コレは、もしかしたら「やってみたけれども効果が出なかった」と見切りを付けた結果なのかもしれないし、あるいは単にマーケティング予算が下がった結果なのかもしれないけれども。あと “現状維持” というのも 2 割弱あったり。

まぁ、このあたり「カネ無くても、何とか出来るでしょ?」って言われて悶々としている担当者の姿が浮かぶようなハナシなのだけれども、コレも日本と U.S. であまり変わらないのかもしれないねぇ。

結局 5 年経っても変わってないわけで。

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ふと、徳力氏の書かれていた、この文章を読んで思ったコト。

タダで使い倒すソーシャルメディア:ソーシャルメディアの価値を生かすには、まずはマスメディアでできないことから

「タダで使い倒す」というフレーズについて、個人的には色々と思うトコロがあったりするのだけれども、今回は、そういうハナシではなくて…。

この文章をひと通り読ませていただいた後で思ったのは、「コレ、4 – 5 年くらい前から、あんまり、というか全然変わっていないよなぁ…」というコト。4 – 5 年前といえば、ようやくソーシャル メディアなるモノを使いはじめる企業がちらほらと出て来るようになった頃かな? 当時からずっと「いや、ソーシャル メディアってマスメディアと同じように考えてちゃ、何も上手くいかないから…」とか「せっかくヒトが何言ってるのか (少しは) わかる環境があるんだから、何言ってるかを見るくらいしてみようよ…」と、氏は語っていたっけ。自身も、全く同じように考えていたし、またあちこちで (時には一緒の場で) 能書き語っていたりもしていたっけねぇ…、というコトを思い出したわけで。

なんというか、もう、ホント、このくだりに尽きるよな…、という感じ。

ソーシャルメディアという言葉が日本のマーケティング業界で頻繁に使われるようになって、もう5年が経過しようとしているが、いまだにソーシャルメディア活用というと「公式アカウント」を開設し、維持し、ファンやフォロワーをマスメディア並みに増やすことを目指すことが目的だと勘違いしている人が多い。

さすがに、今は「公式アカウント」を開設した、という事実だけで、ソレがプレスリリースのネタになるというコトは無さそうだけれども (当時は、嬉々としてリリース出していた時代だったのよ。マジで)。でも、未だに「公式アカウント」を開設して、ソコで云々…、というのが目的になっているのは変わらなさそうで。

ソレこそ「中の人」がいて、一生懸命色々なネタを考えて…、という、いわゆる「中の人」の “チラシの裏” 状態になってたりね。あのアカウントとか、あのアカウントとか、あのアカウントとか…。

いや、ソレはソレで、こういう活動が重要だという企業もあるし、ソレ自体を否定はしないけれども、でもみんなが、そうせにゃいかんモノでもないだろうに…。なんか、Twitter という場が、企業の「中の人」の一発芸を披露する場みたいな感じになっているというのは否めない。もはや「爆笑レッドカーペット」状態。

でも実は、ソレはまだいい方だよなぁ、と改めて思ったりする。投稿内容決めたり、実際に投稿したり、事後にレポーティングしたりという、いわゆるアカウント運営における一連の作業を、何から何まで全部外部に丸投げしちゃってるケースも多かったりするしね。そして、丸投げした後は follower や fan の推移だったりとか、どれだけ mention あったのかとか、「いいね!」が、どんだけ増えたのかとか、そういう数字 (コレも自分で取った数字じゃなくて丸投げの過程で取らせてるコトが多いわけだけど) だけを見てたりする。

結局、こういうのって未だに変わっていないよなぁ、というのを改めて感じてしまったりするわけで。いや、むしろ今の方が、5 年くらい前とは違って、こういった「丸投げ」を請け負うコトができる vendor や agency が増えているし、増えちゃった挙句に、価格がどんどん下がっている傾向にあるくらいなので、こういう運営しているトコロって、想像以上に多くなっているんじゃないかなぁと。

だって、それこそ「中の人」と「一個人」の境目を、あえて曖昧にするかの如く、いつでもソーシャル メディアに向き合っている状態を作らないコトには、こういうのってしんどさばかりが際立ってしまうし。

いや、もちろん、こういうのを闇雲に否定するわけではないのです。実際アカウント運営ってものすごく手間が掛かるわけで。正直、それくらい手間掛けないと、多分きちんとパフォーマンスは出ないと思うのです。ソレをおカネで解決するというのは、ビジネスとしてスマートなやり方だと思うし、請け負うコトができる vendor や agency が増えるのは、むしろ良いコトだとも思うわけで。

ただ、ソレはもちろん、ソーシャル メディアの特性を十分に理解しているというコト。そして、自分の企業のマーケティング戦略において、ソーシャル メディアを適切にポジショニングできているか、というコト。そして、その上で目的がきちんと伴っているというコトが大前提になってくるのだけれども。

その辺を全くすっ飛ばして、

[情報を広めたい] → [でもカネが無い] → [とりあえずソーシャル] → [後はよろしく]

とか、

[一人でも多くの顧客とつながりたい] → [やっぱりソーシャルだよね] → [後はよろしく]

とかだと、そりゃ KPI だって follower や fan の数くらいにしかならないわけで。

なんというか、ここ 4 – 5 年ほど、結局、このハナシがグルグルと色々なカタチで飛び交っていつつも、現状は何も変わっていないんだなぁ…、というのをあらためて感じた次第。

いや、別に変わらなくったっていいのかもしれないけど、ソレじゃぁ、いつまで経っても “デジタル マーケティング (ホントは、この言い方も好きじゃないけど)” やってるヒトの環境は変わらないと思うわけで。ソレこそ、シゴトの中身もそうだし、ポジションもそうだし…。

というコトを、ふと思ったゴールデンウィーク。たまに休むと、色々と考え事をしてしまうのです。