Showrooming と Webrooming

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ゴールデンウィーク明けくらいに、ずっと連載をさせて頂いている ITPro のコラムの方で、Deloitte Digital が発表したレポートについて言及してみた。いや、コレが結構面白い、というか非常に示唆に富む内容だったので。

O2Oは次のフェーズへ、実店舗での購買行動の変化が呼び水

コレによると、「2013年、米国内における実店舗による売り上げの36%は、デジタルの影響を受けたものである」なんてあったりする。つまり買いたい商品の詳細情報を調べてみたり、ほかの商品と比較検討してみたり…、といった、いわゆる情報収集や意思決定をするために、オンラインを活用するという感じ。

最近 (いや、そんなに最近でもないか…) だと、こういう動きを “Showrooming” に対して “Webrooming” と呼んでいたりする。自分の足で店内を物色して回るのではなく、web 上で物色するから Webrooming。ちなみに Showrooming は、実店舗で、モノを見た後に (この場合) Web 上で買うというモノ。

で、今回 Webrooming に関して、U.S. のリテール系のマーケティング会社の、Interactions というトコロが、色々と調査をした結果が公開された、というハナシが出ていた。

Mobile Shoppers Still Heading to the Stores

ちなみに、Interactions から出ているプレスリリースがこちら。

WEBROOMING NOW POPULAR AMONG 88 PERCENT OF SHOPPERS

要はインターネット ユーザーであり、shopper でもある消費者の 88% は、オンラインで商品の情報をあれこれと調べて、最終的には実店舗で買っちゃう、つまり、Webrooming をしているというハナシ。で、この Webrooming でやっているコトというのが、

  • 最安値の検索 : 75%
  • 商品の比較検討 : 72%
  • 商品詳細情報の検索 : 71%

というコトらしい。たしかに “最安値の検索” なんて、Webrooming ならでは、というコトだろうね。自分の足で最安値で売っている店舗を探し回るにしても限界があるわけだし。

で、一方 Showrooming、つまり実店舗で色々と見て回って、Web で買う、というコトになると、一番多かった回答が “自分で直接商品を触ってみたい” というモノ。当たり前か…。後は、こっちにも “最安値の検索” ってのがあったりして、ソレはソレでちょっと驚いたのだけれども。そして “店員にあれこれと訊く” というのもあったりする。

あと面白かったのが、”オンラインで買い物をする時の上限金額” という質問。

上限金額を $250 よりも低い人が、全体の 70% 以上いて、ソレより高かったら実店舗で買っちゃう、というコトらしい。ちなみに、上限金額 $25 で、ソレ以上は実店舗で買う、という人も 20% くらいいたり。

あと、これだけ E-Commerce があちこちで利用されているとはいえ、30% 以上の人は、オンライン上でクレジットカード情報等のやり取りをするコトに不安を感じているというのがわかったり。あるいは、どんなモノが実店舗でよく買われているのか、というのがわかったりと、あらためて現状をざっくりと把握するにはいいデータかもしれない。

2018年、アメリカではソーシャルメディア広告は1兆円市場になるというハナシ。

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以前書いた、下記のエントリーに関連するモノになってくるような感じだけれども。

そろそろマジメにソーシャル メディアを Paid で使うモノとして考えた方がいいんじゃないかと思う今日このごろ。

いかん…、タイトルなんだか文なんだか、よくわからない状態になってしまった (ちなみに、コレはタイトルです)。

どうやら U.S. では、ソーシャル メディア広告の売上高が、2018 年には 150 億ドルに達し、2013 年当時の、約 3 倍の規模になるらしい、と BIA/Kelsey が予測しているというハナシ。

Social Media Ad Revs Forecast To Hit $15B By 2018

150 億ドルってコトは、1 兆円超えちゃうんだね。ソーシャル メディアの “広告” だけで、1 兆円以上のおカネが年間で動く、というコトを考えると、あらためてすごいなぁ、と感じるわけで。ちなみに “social display ad” 、つまりソーシャル メディア上のディスプレイ広告が、33 億ドル (2013 年) から56 億ドル (2018 年) くらいに増加するといわれている。Compound Annual Growth Rate (CAGR)、いわゆる年平均成長率で 11% の伸びだそうな。

で、もっと大きな伸びを見せるコトになるのが “native social ad” らしい。こっちが 18 億ドル (2013 年) から 94 億ドル (2018 年)。CAGR は 38.6% だというから、凄まじい伸びなわけで。もう、これからはソーシャル メディア広告って、いわゆる native ad が中心になってくるんだろうね。ちなみに、この native social ad の売上高が、social display ad の売上高を上回るといわれているのが 2015 年。どうやら来年のコトらしい。

この native social ad の成長を牽引していくだろうといわれているのが Facebook と Twitter。つまり News Feed 広告と、Promoted Tweet が、今後非常に増えていくというコトを意味している。ひょっとしたら、来年や再来年あたり、News Feed や Timeline が企業の広告ばかりになってくるのかもしれない。いや、さすがに、そのへんはコントロールするだろうし、広告まみれになるコトは無いか…。でも、企業がソーシャル メディア、特に Facebook や Twitter を使ってコミュニケーション活動を展開していくにあたって、 “広告” という要素を含めて全体設計を考える、というコトが不可避なモノになっていくのは確実なんだろうな、と思うわけで。

ソーシャル メディアって、コレまでは、どちらかと言うとカネが無くても (カネを掛けなくても)、ある程度の効果って見出だせていたし、むしろ、ローコストで高いパフォーマンスを出すためには、どうすればいいのか? といったハナシがずっと繰り広げられていたという感じだったような気がする。そう、よくソーシャル メディアが公園に例えられてて、その公園には、色々なヒトがいて、それぞれ思い思いのコトをやってて、んで企業が、ソコで何かをするためには、まず「その空間にまぜてもらう」という意識で、広告的な要素を排除して…、云々、といった感じのハナシ。

なんか、そういうのも、もう方法論として古くなる、というか、あんまり通用しなくなる時が来るのかもしれないなぁ…、というのを漠然と考えていたりする。だって当時と比べると、ソーシャルメディアって公園どころか街、いや、ソレ以上の規模になってしまったような気がするし、その中に “まぜてもらう” 感じで、広告色を抜きにして細々とコミュニケーションしてたところで、 “街の片隅で油売ってパフォーマンスして、ちょっと周囲にウケた” くらいのイメージでしかないんじゃないかと思ったりもするわけで。

だったら、きちんと広告展開させた方が、よっぽど効率も良いし結果だって得られるかもしれない。そう考えると、ホントに、コミュニケーションの全体設計をしていく際、ソーシャル メディアは、いっそ “広告プラットフォーム” として位置付けて考えた方が、まだいいと思うわけで。ソレは決して “良い” とか “悪い” というようなハナシではなく、 “アプローチの仕方を根本から考え直さなくてはいけない” というだけのコト。

そうなると、多分、よりシビアにリターンが求められるコトになってくるだろうし、ソーシャル メディアを用いる施策の KPI の立て方なんかも変わってくるコトになるかもね。より conversion をきちんと追い求めるというような動きになってくるかもしれないし、 “engagement” という語であやふやなモノにして…、というごまかしも通用しなくなるかもしれない。

で、そうなったら “ソーシャル メディア担当者” とか、実際現場に携わるヒトたちも、その分結果に対して commit しなくちゃいけないコトになったりするだろうし。仮に、ホントに、そういう流れになったら、お払い箱になる “ソーシャル メディア担当者” も少なからず出て来るんじゃないのかなぁ…、という、余計な心配をしたりして。

なんてコトを色々と考えたりするのだけれども、いずれにせよ、今後は “広告プラットフォーム” として割り切って考えた方が、きちんとコミュニケーション設計できるんじゃないかなぁと。

まぁ、それだけヒトが増えたってコトだろうし、ソレに伴って、ソコで動く (動こうとする) 企業も、比例して増えたってコトなんだろうね。