デニム専業ブランドに対して思うコト

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ちょっと前のニュースなのだけれども、こんな記事が出ていた。

伊藤忠の支援で、国産最後の砦「エドウイン」は甦る

そう、2012 年の 8 月頃に、損失隠しが明るみに出て、その後、昨年 11 月に事業再生 ADR 手続きの利用を申請して、という中、伊藤忠商事が、エドウインとスポンサー契約し、5 月をめどに同社の全株式を取得し完全子会社化するというハナシ。

もともと繊維部門において非常に強い伊藤忠商事がエドウインを買収するコトで、むしろエドウインにとっては非常に良い状況になるんだろうな…、と思う。特に、これまでなかなか手が付けられなかったであろうラインナップの拡大 (ジーンズだけじゃなくて、もっと幅広く、という意味で) だったり、あるいは積極的な海外展開であったりといった可能性がふくらむコトを考えると、エドウイン的には喜ばしい展開になるかもしれない。個人的には、新生エドウインが、どういうモノを出してくれるのか、ものすごく楽しみだし、また期待していたりするわけで。

とはいえ、一方では少し淋しさもあるのだけれども。コレはエドウインに限ったハナシではないが、コレは、つまり “ジーンズ専業” でビジネスをやっていくコトが非常に厳しい状況にある、というコトを意味しているような気もするわけで。

まぁ、ソレは以前から言われていたのだけれども。

以前と違い、SPA、ファストファッションブランドが、国内外問わず、これだけたくさん出て来たら、そりゃ、競争も激化する。しかも、それだけではなく、いわゆるラグジュアリー・ブランドが、ちょっとカジュアルっぽいラインとしてデニムを出してきたり、あるいはスポーツ・アパレルのブランドがデニムを出してきたりという具合に、今では色々なブランドがデニムを出しているのが現状。

ちょっと前までは、デニムって、いわゆる専門ブランドしか出していなかったモノだったはずなのに、いきなりたくさんの競合が参入してきたなぁ、と思う。その結果、低価格帯は見事に SPA、ファストファッションブランドに取られてしまったし、一方で高価格帯は、ラグジュアリー・ブランドに取られてしまった。おそらく SPA、ファストファッションブランドでデニムを買う人って、もうデニムに 10,000 円なんて払えないでしょ? ちなみに、デニム専門ブランドの扱ってるモデルの平均的な価格帯は大体 12,000 円くらい。12,000 円あったら、3 – 4 本買えちゃう計算になる (体型の変化を考えなければ、5 年以上は確実にもつよね)。

で、いわゆるデニム専門ブランドのラインナップの中でも高価な部類に入る、20,000 – 30,000 円くらいの価格帯になると、今度はラグジュアリー・ブランドの出すデニムのラインと、モロにカブってしまうコトになる。さらに高すぎず安すぎず、という価格帯でも、デニム専門ブランド以外のブランドとの競争が、日に日に激化しているという状況。

そう考えると、本当にデニム専業ブランドって、今 (というか、5 -6 年前からだけれども) 非常に厳しい状況にあるといえるわけで。

多分、自分が思うに、これから出てくる、いわゆる “新生エドウイン” って、もはやデニム専業ブランドというカタチにはなっていないんじゃないかなぁ、と思う。デニムを中心にしながらも、幅広いラインナップで、トータルカジュアルブランドっぽい感じになってくるのではないかと思うわけで。

おそらく、エドウインの中でも、デニム専業ブランドというカタチにこだわってきた方もいるかもしれないし、その方にとっては、トータルカジュアルブランドになる (かもしれない) 展開って、ある意味複雑な気持ちになるのかも知れないけれども、一方でブランドを残すという意味では、正しい選択なのかもしれないなぁ、というのが、ボクの感想。

デニム専業ブランドにとって、これからますます状況は厳しくなると思うけれども、自身がかつて身を置いていた某ブランドも、頑張ってほしいなぁ、と思う。

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